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2024.10.21 映画

10月18日(金)開催『ボルテスV レガシー』初日舞台挨拶オフィシャルレポート

10月18日(金)開催『ボルテスV レガシー』初日舞台挨拶
小林千晃、金城大和、花倉桔道、小市眞琴、中島愛、諏訪部順一
豪華吹替キャストが登壇 ボルテスV愛を語る!!
小林「愛の結晶と言っても過言ではない」
実写版に心を動かされた諏訪部は、
「日本語吹替版が作られるなら、ぜひ出演したいと思いました」

10月18日(金)に初日舞台挨拶を開催。小林千晃、金城大和、花倉桔道、小市眞琴、中島愛、諏訪部順一、マーク A. レイエス V監督が舞台挨拶に登壇いたしました。オフィシャルレポートをお届けいたします。

日時:10月18日(金)
場所:新宿バルト9 スクリーン9
登壇者:小林千晃、金城大和、花倉桔道、小市眞琴、中島愛、諏訪部順一/マーク A. レイエス V監督    
MC:奥浜レイラ

フィリピンの大きすぎる愛で実写化されたことが話題となっている本作。吹替を担当したキャスト陣にどんなところに愛を感じたか聞いた。小林は「全部愛情だらけでしたが、原作アニメから続くロボットの合体シーン!クオリティがすごいですし、原作愛溢れる演出も相まってめちゃくちゃグッときました。合体シーンの歌も、日本語のままで流れるとは思わなかったのですごくうれしかったし、光栄な気持ちになりました」と回答。金城は「Vの字斬りのあとに出てくるVの文字。原作通りであり、リアルである描写の仕方がかっこいいなと思いました」。花倉は「あのエンディングが、愛に溢れすぎていて、もはや『やりすぎだろ!』くらい(笑)実写でここまでやるか!と思って、収録の際は思わず笑ってしまいましたね」と明かす。小市も「マリアンヌがボルテス・チームに対して、『ボルテスVに乗るのよ!』と言って、ボルテス・チームが搭乗用の椅子に駆けていくんですが、マリアンヌは彼らを振り返らないのに、最後の1人が通り過ぎた瞬間に振り向く、その瞬間がアニメと同時で、ここまで同じなんだ!と感動しました」と原作アニメとのリンクを挙げた。中島は「メカももちろん、コスチュームや世界観、ビジュアルに圧倒されました。あとはお母さん役が堀江美都子さんというのが…本当にグッときました」と原作アニメに携わった堀江美都子が吹替キャストとして出演したことを挙げた。諏訪部は「ひとつに絞れないですね。全てにおいてフィリピンの皆さんの思いが感じられる作品に仕上がっていると思います。原作アニメの本放送を幼稚園のころに観ていたのですが、当時は合体ロボが悪者を倒すお話というくらいにしか理解していませんでした。フィリピンでの人気を知り、大きくなってから改めて鑑賞したら、深いドラマがあることを知り驚きまして。『ボルテスV レガシー』にもそのエッセンスは受け継がれていると思います」と語った。
小林千晃が演じた主人公スティーヴ・アームストロングは、必殺技をはじめ、叫ぶシーンの多い役で、これまで演じてきた他の作品のキャラクターとは少し異なる役柄だ。原作アニメの主役の白石ゆきながの演技も参考にしたという小林に演技のポイントを尋ねると、「戦いのなかでたくさん叫んでいますが、すべてが同じだと一辺倒になってしまうので、これはお母さんへの嘆きとか、これは初の戦闘への恐れとか、ひとつずつにいろんな思いを込めて演じました」とコメントした。

小林と、ともにアームストロング兄弟を演じた花倉(ビッグ・バート・アームストロング役)と、小市(リトル・ジョン・アームストロング役)に、堀江美都子が演じる兄弟の母マリアンヌを含む家族4人でのアフレコについて聞くと、小林からは「4人横並びで、仲良くアフレコさせていただきました。堀江さんも久しぶりで緊張するわ、なんて、アットホームにお話してくださって、リラックスして収録できました」、花倉からは「僕は堀江さんの隣に座っていたので、おしゃべりしながら。何度も聴いている歌を歌っている方だと思って緊張しましたが、すごく優しくて、最初からお母さんのように思って演技ができました」、小市からは「家族みんながわちゃわちゃするシーンとか、誰がどこを喋ってるかわからなくなるくらい盛り上がったりして(笑)、別々のことを話しているけどこの空間楽しいな、という、本当の家族みたいな空気がありました。それが皆さんに伝わっているといいなと思います」と感想があがった。

青いコスチュームをまとったマーク・ゴードン役を演じた金城。『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウブルー以来の青の戦士を演じた金城は「11年前もブルーヒーローとして地球を守らせていただいて。今回お話をもらって、本編映像をみたらマークが青いコスチュームをまとっていて、『青!』と思わず声が出ました。今後青を背負っていく覚悟と、そしてもう二度とレッドになりたいとは言いません。一生“ブルー”宣言です」と感慨深く語った。

ジェイミー・ロビンソンを演じた中島は、フィリピン人の母が今回の出演をとても喜んでくれたという。「歌はみんな歌えるし、兄弟みんなでひとつのTVに集まって見ていて、それが日本との初めての出会いだったとか。自分の娘がボルテス・チームの一員になるということについては、こんな未来があるの?と、決まってからずっと言っています。今日母が劇場に観に行ってくれたみたいで、感動した、子供のころに戻れたと話していて、よかったなと思いました」と母の様子を振り返った。

そして、実写化発表当初にSNSで「プリンス・ハイネルをやりたい」と発言したことがきっかけでプリンス・ザルドス役へのキャスティングに繋がった諏訪部は、プリンス・ザルドスの魅力について、「フィリピンで実写化されるという情報を知り、その詳細を調べたところ、とんでもなく素晴らしいものになっていて。日本語吹替版が作られるなら、ぜひ出演したいと思いました。どのキャラクターを狙えるだろうか?と考えたところ、役のポジション的にハイネルなら雰囲気的にギリ狙えるかも!と思い、SNSに“ボルトイン!”したところ……、本当に“ボルトイン!”できました(笑)」と明かし、会場の笑いを誘う。さらに、「ボルテス・チームはもちろんですが、ザルドスも同レベルの重要な役ですので、吹替を担当させていただけて本当に光栄でした。幼稚園のころはこんな未来を想像していませんでしたね」と放送当時のボルテスVファンとしての心境を明かした。

ロボットものとして敵を倒す爽快感がありながら、単純な勧善懲悪の話ではないところが特徴の本作。キャスト陣に一度見ただけだとわからないけれど、ぜひここに気付いてほしいという、個人的な注目ポイントを伺うと、小林は「ボルテス・チームのお母さんが亡くなったあとに、戦いの最中にリトル・ジョンとビッグ・バートがすごく泣くんですけど、スティーヴだけは泣かずに戦う。そして勝利して帰還してから泣くというのが、戦士としての覚悟を感じてすごく好きでした」と回答。金城は「“大きすぎる愛”というワードは、もちろんフィリピンの皆さんの愛やリスペクトという意味合いがあると思うんですけれども、それに加えて、マリアンヌが身を挺するところが、マリアンヌの母から子供たちへの“大きすぎる愛”だなと思っています」と新解釈。花倉は「真ん中っこなので、弟でもあり、兄ちゃんでもあり、息子でもあるといういろんな側面があって。誰と喋っているかでキャラクターが変わっているようで、すごく魅力的なキャラクターでした。家族という面がすごく感じられる作品だと思います」とコメント。小市はリトル・ジョンについて「家族4人で話すシーンで、お母さんから『お兄ちゃんをからかっちゃだめよ!』とたしなめられるのですが、それに対して謝るんじゃなくて『ケーキ!』とつぶやいているのがかわいくて!そのシーンは細かいセリフがたくさんあるので、注目してほしいです」とアピール。中島は「私は日本とフィリピンにルーツを持っていますが、要所要所にフィリピンっぽい感情表現があって、そこが個人的にうれしいところでした。日本とフィリピンのよさがどちらも詰まっているので注目してください」と中島らしい注目ポイントを紹介。諏訪部は「ボルテス・チームが戦いを終え基地に戻ってきて、アームストロング兄弟やジェイミーが、親に褒められているなか、マークだけひとり寂しそうにしていたシーンは切なくなりましたね」と明かした。

ここで、スペシャルゲストとして、マーク A. レイエス V監督が登壇!初日舞台挨拶を祝ってフィリピンからボルテス・チームのキャスト陣とともに日本に駆け付けた。レイエス監督は「映像作家として、監督として、満席に埋まっている客席を観ること、これ以上に光栄なことはありません。この場をお借りして、厚く御礼申し上げたいと思います。SNSでもいろんな感想が上がっていますが、本当にありがたいです」と日本公開を迎えた喜びを語った。楽しみだった日本語吹替についても「皆さん本当にありがとうございます。フィリピンでお仕事してくださるならボーナスを差し上げます」と冗談混じりに感謝を伝えつつ、「テレビアニメシリーズを英語字幕・日本語音声で観ていました。当時のアニメシリーズと比べても本当に素晴らしい日本語吹替をやってくださったと思います」と念願が叶った嬉しさを告げた。

最後に、小林が「本当に愛の結晶と言っても過言ではない作品となっています。僕自身は放送当時の世代ではないんですが、花倉さんもそうなのですが、僕も『スパロボ(ゲーム[スーパーロボット大戦])』を通ってきていたり、諸先輩方からボルテスVが好きだ、吹替版に出られるなんて羨ましいという言葉をたくさんいただいていて、日本を代表して携われることを嬉しく思っております。ぜひ皆さんの周りの方々、また皆さん自身にももう1度鑑賞いただきたいと思っておりますので、『ボルテスV レガシー』を愛してくださると嬉しいです」とあいさつし、大きな拍手に包まれて舞台挨拶は幕を下ろした。